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ススキ
   イネ科の多年草。山野に群生し、高さ約一・五メートル。
   秋、茎の頂に十数本の枝を出し、黄褐色から紫褐色の大きい花穂をつける。
   これを俗に尾花といい、秋の七草の一。



 待ち合わせ場所に着いた跡部は、変な顔をして俺が手に持つものを見た。
「これ、貰ったんだ」
「ススキをかよ」
「うん。なんか、風流だろ」
「十五夜は終わったけどな」
「跡部にも一つやるよ」
 右手にススキを持った跡部は少し恥ずかしそうで。それが少しおかしかった。ススキを持ったのとは違う方の手を繋ぎあった。ギュッと握るもんだから嬉しくなってこっそり笑ってしまった。
 跡部はきっと気付いてるんだけど、珍しく何も言わなかった。

「秋の七草、全部言えるか?」
「前にテレビで見たけど、ススキと……?」
「萩の花、尾花、葛花、撫子の花、女郎花また藤袴、朝貌の花」
「え?」
「ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウ」
「覚えられるかな、ええと、」
 つまった俺にすかさず助けを差し出して。
 また忘れても跡部が教えてくれると思うけど、それを言ったら絶対甘ったれんなと言われるに違いない。けど何だかんだ言ったって甘えさせてくれるんだ。だって跡部は優しいから。
 ほんの少し手を動かしたら、逃がさないと言わんばかりにきつく握られた。手のひらにかいた汗を拭きたいんだけどそれさえも許さないつもりのようだ。
 こんなにもわがままで独占欲が強くて、それと等しく正直で。
 だから俺は跡部から離れられないのかもしれないとふと思った。


 これは、去年の旧暦の十五夜か、満月の日か、なんか、そういう日に向けて書いてたものなのですが、うっかり忘れてて、ふと「ススキの話書いたことあったような?」と思って発見しました。
 ほとんど加筆なしで、公開したのですが、そして短めですが、どうでしょうか?
 私の中の部神は、ひたすらに相手のことを欲していて欲しいと思うのです。特に跡部は神尾のことを好きという感情じゃ表現できない何かになっていたり、そんな風に跡部に大切に思われている自分と跡部が神尾は好きだったりすればいいと思う。神尾は実は全てを知っている、みたいな。(笑)
 なんというか、清く正しい交際をして欲しいと思います。(男同士だけど)

2005/09/11...MIKO