----------------------もっともっと!
「千石さん」
「なに?」
「コンビニ行ってきますけど、何かいるもの有りますか?」
「ホント?じゃあ、ポカリの900お願い」
「はーい」
「室町くん大好きー」
「ポカリの900ですね」
この人は、気づいてるんだろうか。
「大好き」なんて言葉を聞く度に、動揺して、変な勘違いをしてしまうことに。
室町クンは気づいているんだろうか。
いつだって一生懸命愛の告白をしていることに。
「千石さんー」
「あ、室町クン、ありがとー」
「いいえ」
「室町クンはよい子だねぇ」
この人は、気づいてるんだろうか。
こうやって触れられるたびにドキドキしてしまうことを。
室町クンは、気づいているんだろうか。
さりげなさを装って、触れるたびに、嬉しくてたまらなくなることを。
「じゃ、試合行ってくるねー」
「頑張って下さいね」
「モチロン」
この笑顔を見るたびに、千石さんの後輩で良かったと思う。
千石さんの側にいられることが、ただ嬉しい。
「えへへ、ごめんね。負けちゃったよ」
「お疲れさまでした」
「あーあ。格好悪かったな」
室町クンにだけは、格好悪い姿を見せたくないと思っていたのに。
千石さんが、落ち込んでいる。
顔が沈んでいる。
自分が、あの側に行けたらと思う。
「お疲れさまでした」って言ってくれるのが何か辛い。
上手い言葉が見つからない、そんな自分がもどかしい。
「さあーって、青学なんかに負けないぞー」
よし、と立ち上がった千石さんにハイと返事をする。
「ごめんね」
ポンと、頭に手を載せて、千石さんが不意に謝った。
「なにがですか?」
「負けちゃって」
一瞬、いつもとは違う千石さんが見えた気がして、少し嬉しかった。
「お疲れさまでした」
「うん」
そして、微笑んだ千石さんに、何故か安心感を覚えた。
そして、心の底から好きだと思った。
先輩後輩じゃなくて、クラブ仲間でもなくて、友達でも親友でもなくて、もっともっと特別な存在になればいいなと思った。
もっともっと、室町君とふれ合いたくて。
けれど、何故かそれは実行できないことのような気がした。
2002/08/31 >>
7777HITリク、T.Sサンに捧げます。千室です。
相変わらず、こんなのしか書けなくてスミマセン。
ポカリの900しか当時はなかったけれど、今はアクエリアスだってあるし、他のも色々ある。
本当は、アクエリアスのレモンが飲みたかったんだけど(飲ませたかったんだけど)今はもう売っていないのでポカリにして、みた。
っていう、裏話をふと思い出した。きっとそれだけ、思い入れが強かったんだろうなぁ。なんて。
千石と室町君のこういう、先輩後輩の関係で恋愛感情を持ってるんだったら、千石はむりやり室町の唇を奪ってしまえばいいと思う。
それで、ディープキスを体育館裏(ベタ)でぶちかまして、なんとなく抵抗できずされるがままになっている室町がいればいい。
千石にとって、その行為はただの欲望のはけ口であって、愛があるのかどうかよく分かってないって言うのがいい。
でも、この話を書いたときの私の千室っていうのは、千石がただただ室町のことが好きで大切で、だからこそ何も出来ないっていうのだったんだなー。
懐かしすぎる!(笑)
最近見るいろんなサイトさんの室町は、みんなが焼きそばパンやコロッケパンを食べてるときにあんパンを食べてて、なにあいつー、って目で見られているーみたいな変キャラのような気がする。(だから私もそういう印象が強くなってしまっている)
2005/01/15...MIKO