「ビックリした?」

 いつもの口調で、聞いてきた深司にどうして良いのか分からなくなった。



だからなんだろう



 サラサラとした髪を持つ、目の前にいる男は、ごくたまに、すっげぇ色っぽいと思う。
 一度、本人に言ってみたら、ふぅんって、返されて、俺が間抜けっぽかったからそれ以来言ってない。
 けれど、色っぽいと思うときが、本当にたまにだけどある。

 なんていうか、時代劇にでてくる女みたいな。
 ほら。うなじがキレイ、って言うか。
 毎日テニスコートでいっぱい練習しているはずなのに、すっげぇ肌白いなぁってドキッてしたりする。

 うわ、変じゃん、俺。



 気がついたら、深司の方見てたらしくて、上を向いた深司と目があった。
 うわ。
 なんか、気まずー。



「なに?」

「なんでもない」

 ははは。
 あー、くっそー。
 なんなんだよ、この気持ちは。

「ふぅん」

 よし、納得したか?

「手止まってるよ」

「うわぁっ!」

 わせわせと、急いで手を動かし始める俺を見て、ボソボソ言う深司。
 聞こえてるって。
 聞こえるように言ってるんだろうけどさ。



 コチコチと、時計の音がヤケにうるさく聞こえる。
 俺、もしかして集中してない?
 うわ。集中させてくれよな。

 時計を見たら、6時だった。

 あ。そういえば、最終下校時刻って、6時じゃなかったっけ?と思った瞬間にキンコンカンコンってチャイムが鳴って、速やかに下校しろっていう放送が入った。



 ガタンて、椅子を動かして、深司が立った。

「あ、もう帰る?」

「うん」

 深司がそう答えたから、俺もガラガラと椅子を動かして立って、深司と向かい合わせに動かしていた机を元に戻した。
 ギーとか、ガタガタとかいう音が、やけに教室中に響いた。

 帰る用意をしてあったカバンの中に、今まで使っていた筆箱とか色々なモノをしまい込んで、既に帰る用意のできている深司の方を見て「ごめん」って言った。
 待たせてゴメン。の、ごめん。

 うんって、頷いて、俺が教室を出るのを待って、深司は電気を消してくれた。
 パチンて音がして、さっきまでいた場所が、暗くなって、ガランとした。



「神尾」

「なに?」

 タンタンと、階段を下りてたら、深司に呼び止められて、後ろを向いた。



(え?)



 そっと俺から離れて、深司は、俺に聞いた。

「ビックリした?」



 いつもの口調で、聞いてきた深司にどうして良いのか分からなくなった。



 そのまま、固まってたら「帰らないの?」って言う、酷い言葉を貰った。

「うわ。待てって」

 急いで深司を追いかけた。






 今さぁ、俺。
 何されたよ。

 なんか、深司の顔が、近づいてこなかったか?
 口と口が、くっつかなかったか?






 考えると、顔が赤くなった。



 嫌じゃなかったんですけど。
 いや。むしろ、嬉しかったんですけど。




   友達にリクエストされました。「神尾受けで!!」って。
   と言うことで、初CPです。CPだから、何かさせようと思ってキスをさせてみました。(それだけの理由)

  MIKO ...2002/06/01



 って、えー!初CP書きですか!私!!すごい、凄いよ!!(しかもなぜイブカミなんだろうか?)(ああきっとそれは、友人・電柱人さんの仕業)
 いきなりですけど、「イブカミ」って漢字で書いたら「伊武神」なわけで、なんだか、強そう……だと思ってカタカナにしてみました。
 ねえ、王道の書き方ってどれですか?
 てか、神尾が「神」だから、なんだか神様みたいなので漢字で書くことに抵抗があります。
 ええと、今日ツボったことは、「ストリートテニス」を「ストテニ」って略してたこと。
 初めて見たので、なんだか面白かったですが、略すとしたらこれくらいだよね?(私だったらなんて略すだろう?)


2004/09/14...MIKO